患者様に最も身近な診療科といえるのが内科です。内科がどのような診療科であり、どんな患者様の診療をすることができるところであるのかを、詳しくご紹介します。「この症状で受診していいの?」と悩んだときにぜひお役立てください。

内科とは

内科とは、手術を行わずにお薬や、生活改善などをしながら症状の改善を目指す診療科となります。内科は、さまざまな診療科に細分することができます。例えば、消化器内科や呼吸器内科、心療内科なども内科に分類されます。そのため、幅広い病気に対して対応することができるという点が大きな特徴です。近年では一般内科、総合内科などさまざまな名称で、幅広い病気の診療にあたれるような体制を整えている病院もあります。

今の症状が辛いけれど、どの診療科に行けばいいかわからないという場合のファーストコンタクトとしても活用できる診療科です。もしも、内科で診療できなかった場合でも該当する診療科を紹介してもらうこともできます。

また、内科では異常の早期発見を行うこともできます。特に生活習慣病の異常を早期発見することで、その先にある心臓や脳の病気の予防へもつなげていくことができます。

このような症状でお悩みではありませんか?

  • 発熱
  • 腹痛
  • 頭痛
  • 鼻水、鼻づまり
  • 嘔気、嘔吐
  • 食欲がない
  • 食欲があるが体重が減った
  • だるい
  • めまい
  • たちくらみ
  • じんましんなどの発疹が出てきた
  • むくみ
  • 動機、息切れ、息苦しい
  • 尿量が多いあるいは少ない
  • 手足の痺れ
  • 物忘れ

内科の主な疾患

内科で見られる主な疾患は急性疾患と慢性疾患に大別されることが特徴です。それぞれの疾患の特徴についてご紹介します。

急性疾患

急性疾患とは突然発症した病気のことを言います。多くの場合は経過が短いことが特徴で、風邪やインフルエンザ、急性胃腸炎や肺炎といったウイルスや細菌による感染症が該当します。ほかにも、アレルギー性鼻炎や蕁麻疹など頻回に発症する可能性がある疾患でも、突如発症し、短い経過にて快方に向かえた場合は急性疾患という扱いになるのです。

また、突然の胸やけや腹痛など原因が不明であったとしても短期間のうちに改善することができた場合には急性疾患となります。

さらに、手術を伴わなければケガであっても内科で急性疾患として扱うことが可能です。転んで手を擦りむいた、調理中に包丁で手を切ってしまって切り傷ができたという場合でも、急性疾患として内科で治療を受けることが可能となります。

もしも何かしらの症状が突然出てきて、何で症状が出てきたのか原因が分からないという場合には、内科を受診することで症状を対処するとともに原因を精査することができるのです。

慢性疾患

慢性疾患とは、急性疾患の経過が長引き慢性化した疾患や、長期的に投薬や検査をして、病気と生涯にわたって付き合っていかなければならない場合のことを指します。慢性疾患として内科で長期的に治療を継続していく必要がある病気の代表的なものは生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、脂質異常症などが当てはまります。

ほかにも、病名に慢性とつく病気は慢性疾患です。例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)や慢性腎臓病(CKD)、慢性心不全などが慢性疾患に当てはまります。

また、急性疾患であった蕁麻疹や、初めは眠れないと感じていただけであったが治療をしても眠れない時間が続き、不眠症という病名が付いた場合など、急性疾患としての治療では改善が見込めず、長期的に薬を飲み続けて経過を見なければならない場合は慢性疾患という扱いになるのです。

内科では、急性疾患として別の診療科で受けてきた治療であっても慢性疾患として経過観察や治療の継続をすることができます。そのため、急性疾患の治療が終わったが慢性疾患として継続した治療が必要あるいは経過を観察したいという場合には内科を利用してみてはいかがでしょうか。