胃カメラ

皆さんは胃カメラ検査についてどのくらいご存知でしょうか?なんとなく怖い…といった印象はあるものの、詳しく知らない方も多いと思います。こちらの記事では、以下のことについてご紹介致します。

  • 胃カメラの種類
  • 胃カメラを受ける際の注意点
  • 最初に胃カメラ検査を受けるのは何歳からがよいの?
  • 胃カメラの頻度

胃カメラは経口と経鼻のどっちがいいの?

胃カメラには大きく分けて口から入れる「経口内視鏡検査」という方法と、鼻から入れる「経鼻内視鏡検査」という方法の2種類の方法があります。こちらの項目では、それぞれの方法におけるメリットとデメリットについて、ご紹介してまいります。

経口内視鏡検査

口からカメラを入れることで、胃の中を検査する方法です。以下のようなメリットとデメリットが存在します。

メリット
1.鮮明な画像で胃の中を見ることができる

胃カメラの際に使用する内視鏡は、2つの方法で異なる種類になります。口から挿入する方法の場合、ケーブルが太く、大きなカメラを使用可能なため、その分綺麗に絵を撮影できます。そのため、各種疾患の見落としを避けられる点がメリットとして挙げられます。

2.麻酔を行うことで負担の軽減が可能

経口内視鏡検査の場合、口の中にケーブルを通すため喉の奥に触れてしまい気持ち悪さや、嘔吐反射(ウエッ、と吐き出しそうになってしまう現象のこと)を起こしてしまいます。しかし、麻酔を行うことでこの気持ち悪さや嘔吐反射を軽減した上で検査を実施可能な点もメリットになるでしょう。

デメリット
1.麻酔なしでの検査は辛い、厳しい

実際に自分で胃の中の様子を見ながらの検査が厳しい点はデメリットになります。麻酔を打たないで胃カメラを入れることもできますが、嘔吐反射や不快感なども強く、カメラが入っている間は会話ができないため、かなり辛いものになるでしょう。

2.行動の制約が生じる

麻酔を使って検査を行う場合、一定時間安静にする必要があります。また、以下のような行動をしてはいけないという制限が生じるため、事前にそのことについて理解しておいてください。

  • 過度な運動
  • 数時間の間の飲食禁止

経鼻内視鏡検査

一方で、こちらは鼻からカメラを入れて検査を行う方法です。以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット
1.負担が軽い

口から入れない、かつ細井ケーブルであるため経口内視鏡検査と比べて身体への負担が少ない点がメリットとして挙げられます。
また、口から入れる際と比べて不快感が少ない点も負担が少ないと言えるでしょう。

2.検査中に話すことができる

口の中をカメラが通らないため、会話をしながら胃カメラの検査を受けられます。また、麻酔なしでも問題ないため、自分の胃の中の様子を見たり、質問をすることも可能です。気持ちが悪くなった際にも、医者に伝えられるため安心して検査を受けることが可能でしょう。

デメリット
1.鼻血が出る可能性がある

カメラを通す際に、鼻の粘膜を傷つけてしまうことで鼻血が出てしまう可能性があります。また、鼻血が出ない場合でも鼻の中が暫く痛くなってしまうことがあります。特に鼻の孔が狭い人は、鼻血が出やすいため注意が必要です。

2.画質が悪い、解像度が低い

経鼻内視鏡検査で使用する内視鏡は、経口内視鏡検査と比べると内視鏡の画質が悪いです。そのため、疾患が見えにくいものの場合、見落としてしまうケースがあります。ただし、最近の内視鏡は性能が格段に向上しており、CCD(カメラの画像を捉えるための部品)の品質が格段に向上しています。

そのため、病院によってはこのデメリットを被ることなく経鼻内視鏡検査を受けることが可能です。クリニックや病院で、鼻からでの検査でも、綺麗に画像を撮ってもらえるか、検査方法を選択する前に確認してみるとよいでしょう。

3.手術を行うことができない

鼻から内視鏡を通している分、用いている内視鏡が細いものとなってしまうため,、切除のための道具を通すことができません。そのため、あくまで検査目的での手段になります。

胃カメラ検査の流れ

胃カメラ検査を受ける前日、当日、検査後には注意点があります。

胃カメラ検査の前日の注意点

胃カメラ前日には以下のような注意点があります。

  • 午後10時までに食事を済ませておく
  • 食事は繊維質なものや脂っこいものを避け、消化のいいものを中心とする
  • お酒を飲まない

繊維質な食べ物は消化がされにくいため、胃腸の検査の際に体内に残ってしまい検査の邪魔になってしまう可能性があるため控えましょう。また、お酒は胃荒れの原因になるため避けるようにしましょう。

基本的に、雑炊やうどんのような消化の良い食品や、野菜を食べる場合も、すりつぶしたじゃがいもや大根を柔らかく煮たものなど、消化しやすい工夫のなされたものを食べるようにしましょう。

胃カメラ検査の当日の注意点

胃カメラ当日の注意点には、以下のようなものがあります。

  • 朝ごはんを食べない
  • 飲み物は水にする
  • 車で病院に行かない
  • 薬の服用について事前に確認をしておく

胃カメラはきれいな状態の胃の内部を確認するためのものです。そのため、勿論朝ご飯を食べてはいけません。また、胃の状態を悪くしたり、粘膜を貼るような飲み物(牛乳やコーヒー、色のついた飲み物)は控えて、水分補給の際は水を飲むようにしましょう。

薬に関しても、検査に影響が出る可能性があるため、必要な薬でも検査の前の検診や、電話で確認したうえで服用するようにする必要があります。

また、胃カメラの際に麻酔を打つ人は麻酔が残って意識がぼんやりとしてしまい、事故を起こしてしまうリスクがあるため、通院の際は徒歩や公共交通機関を利用するようにしましょう。

胃カメラ検査後の食事について

検査後は、以下のような点に注意しましょう。

  • 車などの運転は控える
  • 胃に優しい食事を摂る

車の運転に関しては目安として胃カメラ当日は控えることを推奨します。また、胃カメラを受けた後は、辛いものや胃に優しくない食事は胃を傷めるリスクがあるため控えるようにしてください。

最初に胃カメラ検査を受けるのは何歳からがよいの?

胃カメラの検査を始めに受けるのは、「40歳ごろ」からが良いと言われています。理由としては、40代~50代になると胃がんのリスクが高まるためです。50代に入ると、胃がんのリスクはますます高まるため健康診断のタイミング(年に1回程度)は受診するとよいでしょう。ただし、あくまで上記の年齢はあくまで目安であり、40代未満の方が受診してももちろん大丈夫です。

胃カメラ検査の頻度

それでは、何年に1回を目安に胃カメラの検査を受ければいいでしょうか?目安としては特に胃の病気に経験がない人は5年に1回~10年に1回程度の受診が推奨されています。

ただし、胃がんのリスクが高い人、具体的には健康診断などでピロリ菌の検査をした際に「陽性」の結果が出た人は1年~2年に1回の頻度で胃カメラの検査を受けることが推奨されます。ピロリ菌は胃に炎症を引き起こし、この炎症が重症化することで胃がんが発症するため、定期的に検診を受けて胃がんを早期防止できるようにすることが大切です。

ただし、80歳以上の方には胃カメラの受診はおすすめできません。事前に食事を抜く際に、脱水症状を引き起こしてしまったり、胃腸を内視鏡によって痛めてしまうリスクがあることが理由になります。

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